むかし酒蔵

sakagura

伝承される「粋」の精神。
こだわりと歴史が細部にまで刻まれた
迫力・風格に圧倒される。

浮羽は国内でも珍しい「水道のない町」と呼ばれ、井戸水もしくは山水を利用しており、自然の名水に恵まれた地域です。耳納連山の伏流水を活かした酒造りは、創業明治二十六年以来、脈々と受け継がれ、飲んでいただく皆様に自然と笑顔がこぼれるようなお酒造りに日々励んでおります。

一滴一滴に、作り手の思いをこめて。
明治26年創業。「磯乃澤」という屋号は、初代・高木喜三郎の父・磯吉、母・澤であったことから名付けられました。以来125年、代々の当主と職人が一体となり、酒造りに向き合ってまいりました。「酒を楽しむ粋な喜び」を生み出すために、手塩にかけて栽培された米を磨き上げ、酒を醸す。「この酒はこの1年だけ」という真剣さを一滴一滴に込める。奥深く、真髄を追い求め続けることの出来る仕事です。創業当初から変わらぬ「全ては美味しいお酒を造るために」という思いを伝承し、社員一同、誠心誠意、粋で美味しい酒造りに精進しております。私たち磯乃澤は、今後も皆さまに喜びをお伝えできるよう挑戦してまいります。変わらぬご愛顧とご指導を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

発酵について
日本酒の味わい、香りには酵母の働きが大きく関わります。「酸・アミノ酸・香気成分」の最良のバランスを引き出すために、職人たちによる徹底した温度管理、成分分析が、健全な発酵を促します。華やかな香り、フルーティーな味わいを醸す酵母もあれば、香りほのかながら、軽快な味わいを引き出す酵母もあります。米、水、そして酵母。どのように組み合わせ、酒を醸していくのかということも、造り手の楽しみです。

貯蔵について
磯乃澤では、九月から酒造りを始め、四月に終えます。この期間に一年間分の酒を造りますので、貯蔵も大切な工程です。私たちは冷蔵施設の整った貯蔵専用の蔵で純米酒や吟醸酒を管理し、緩やかに熟成させております。例えば、新酒の頃のフレッシュで爽やかな味わいから一夏越した丸いふくよかな味わいまで、味の広がりをお楽しみ頂けることも私たちの喜びです。